東近江のつくり手さん紹介 ≪北野 清治さん≫

東近江スタイル

2014年07月24日 22:15


8月2日開催の、東近江スタイル体感型展示会にご参加いただく
東近江のつくり手さんをご紹介。

東近江市 奥永源寺
蛭谷に工房を構える北野 清治さん。
木地師さんです。

木地師とは、轆轤(ろくろ)を用いて、椀や盆などをつくる職人のこと。
実は、木地師発祥の地が、東近江の奥永源寺。
その昔、庶民の食器は白木の器(皮を削っただけで、何も塗ってない、地のままの木のこと)でした。
この器を作っていたのが木地師。
生活に欠かせない道具をつくり続けてきたにも関わらず、
プラスチックの器が台頭し始め、
大量生産大量消費社会の到来と共に、
木地師の仕事がなじみのないものに。

しかし、木地師の仕事は、土地の資源を活かしたものづくりの原点
「本当に豊かな暮らしってなんだろう」と模索しながら、
木地師の仕事、
過疎化が進む地域のまちづくりに奔走されているのが、北野さん。

最初に訪れたのは、秋でした。




木地師が使う木の種類は様々。




電動ろくろにとりつけます。




ろくろを回転させ、削ります。




みるみる形が変わっていきます。




工程をお話ししてくださりながらの作業。
いつもと勝手が違うと思うのですが、
職人仕事の見事さに圧倒されます。




今度は器の中を削ります。







美しい工程。
是非、直にご覧いただきたいです。




自分の手になじむように…と準備された道具たち。
ときに鍛冶屋になって、刃先を鍛えるそうです。




これは、木地を乾燥させているところ。
木の中に含まれる水分を除いておかないと、湿度の変化によって、器が歪んでしまうそうです。
粗挽き・中挽された木地が、ゆっくりと時間をかけて器になる日を待っています。




いろんなタイプの器をつくられる北野さん。




木目の美しさに魅了されます。




8月2日開催の、東近江スタイル体感型展示会では、
実演と共に、器の販売も行います。
実際に器に触れてみてわかる、優しい木地の感触
じっくりご覧いただきたいです。

北野清治さんの手仕事にふれることのできる東近江スタイル体感型展示会
詳しくは→こちらから

ちなみに、東北のこけしも木地師の仕事。
蛭谷の木地師資料館には、東北の木地師から送られたこけしがたくさん納められています。







手引ろくろも展示されていました。




木地師の手仕事の歴史を感じます。

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